DATE 2008.11. 4 NO .



「ユーリ、これ食べて」

「どうしたんだ、これ?」

「見ての通り、ケーキだよ。ユーリ甘いの好きでしょ?」

「……じゃなくて。まさか買ってきたんじゃないだろうな?」

「違うよ。僕が作ったんだ。初めてだから、あんまりおいしくないだろうけど…」

「へぇ…じゃあ、遠慮なく――」

 思えばそれが、はじまり。

(――っ!?)

「…どうかな、ユーリ?」

「あ…あぁ、うまいよ。ありがとな、フレン」

「そっか、よかったぁ…」

 初めてだと言っていたから。

 だからうっかり塩でも入れたのか馬鹿だなぁこいつ、と思う事にしたんだ。

「ところで――俺今日誕生日でも何か祝い事があるわけでもないのに、いきなりどうしたんだ?」

「え…っと、ハンクスさんが、その……ユーリが失恋したに違いないって言うから……」

「…………は?」

「14歳年上だったんでしょ? 仕方ないよ、元気出して……でも僕に相談してくれたっていいのに……」

 どこから突っ込んで誰からぶっ飛ばせばいいのか、と。
 考えたけれどとりあえず、フレンなりに俺を心配してくれたんだと思う事にして。



「誕生日おめでとう、ユーリ!」

「これお見舞い。川に落ちるなんて全く情けないなぁ、ユーリは」



 けど、回を重ねる毎に疑惑は確信へと変わっていく。
 あれお前俺が甘党だって知ってるよな何これ甘いとか辛いとかそれ以前の問題じゃね?

 …外見は完璧なだけに、余計タチが悪い。
 わりぃ、俺、もっと早く言ってやるべきだったよな。



「お前は味覚音痴なんだよっ!!」







≪あとがき≫
 お題見て、フレンしか思い浮かばなかったww でも若干うざくなってしまry
 地の文がくどくなりがちなんで台詞書きのは練習にもなって管理人は楽しいんですけど、短すぎでほんと申し訳ないorz
 …ユーリの初恋相手、誰の予定だったんでしょうね。ネット上では白鳥さん説が有力ですけどね←





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